Diva~見失った瞬間から~
「時鶴、3日ぶり。奏乃は…久しぶり?」
ニコッと微笑んで私達に向かって言う。
なんて爽やかな…。
蒼空君のイケメンは健在ですね。
「な、何で蒼空君がっ!?」
私の隣には明らかに動揺している時鶴。
落ち着け。とりあえず落ち着け。
「何でって…普通に出掛けてるだけ?」
ごもっとも。
蒼空君は爽やかーなイケメンオーラを
発しながら普通の理由を述べた。
「つーか。俺からしたら何でって
こっちの台詞なんだけど。」
「「……え?」」
「時鶴、日曜日暇かって俺聞いたよな?」
「はぅっ…(;´д`)。」
「仕事って言ってなかったっけか?」
ジリジリと時鶴に近づく蒼空君。
あー…。なるほどね。
時鶴は今日は
仕事だって蒼空君に嘘ついたワケだ。
まぁ、そりゃあ彼氏本人に
誕プレ買いに行くとか言えないよな。
「時鶴ー?」
「ふぇぇ…か、奏乃ぉ…(;>_<;)。」
えぇー(ーー;)。
ここで私に助けを求めるのか…。
うーん…。誤魔化せるか分からんが…。
「蒼空君。時鶴ね、今日急遽(きゅうきょ)
仕事無くなったんだよ。
何か時鶴を撮るハズのカメラマンさんが
体調崩して来れなかったんだって。」
「…………本当に?」
時鶴はブンブンと首を縦に振る。
「どうせ家でゴロゴロしてる私連れて、
服とか買いに行こうって来たんだよ。
蒼空君を服買いに連れ回すの
迷惑なんじゃないかって。」
こんなもんかな。
私に出来る最大限のフォローだけど。
「…………なるほどね。
奏乃がそう言うなら…。」
セーフ。
私、めっちゃ頑張ったわ。