Diva~見失った瞬間から~
そぉ…っと、私は葉月君の前に回って、
葉月君の表情を伺った。
「………葉月君?」
私が見た、葉月君の表情は…。
「………誕生日…だったっけ。」
"驚愕"と言う2文字がピッタリ。
葉月君の驚いた顔って新鮮だ。
なんか、少し可愛く感じる。
「葉月君、今日、8月20日だよ。」
「……………マジ?」
どうやら
いちいち日にちを覚えない人らしい。
「天瀬君、誕生日忘れてたんだー!
意外にうっかりさんだね(*´∇`*)。」
時鶴…言い方…。
「葉月、
自分の誕生日くらい覚えてろよ。」
「…………うっせ。」
蒼空君の言葉に反抗する葉月君。
「葉月君。」
その葉月君に、私は話し掛けた。
「ん、何。カナ。」
だって私だけ、まだ言ってないから。
「誕生日、おめでとう。」
この誕生日お決まりの言葉をね。