Diva~見失った瞬間から~
時鶴と蒼空君が去った今。
この家に居るのは
私と葉月君だけになった。
「……。」
どうしよう。話題が無い。
会話はどうにも得意じゃない。
喋るのがあんまり好きじゃないから。
「なぁ、カナ。」
「えっ?」
「口開けて。」
「………えっ?」
何を急に。
え、何。マジで何。
「な、な、何で。」
「良いからー。はい、あーん。」
………!
ちょ…、「あーん。」て!
「あーん。」て葉月君!
ちょっ…その顔で…
その声で言わないで(汗)。
「開けないと無理矢理突っ込むけど?」
「開けるっ。」
私は仕方無しに口を開ける。
口内が外気に触れる感じがする。
「んむっ。」
が、突如違うモノが触れた。
とゆうか、口内全体が甘くなった。
これは…ケーキ?
「カナ。何にも食わねーから。
ケーキくらい食えよなー。」
どうやら私は葉月君に
ケーキを食べさせられたらしい。
モグモグと私は甘い生クリームや
スポンジケーキを噛む。
「美味しい、ね。」
ケーキって、
こんなに美味しかったっけ。