Diva～見失った瞬間から～

《ガチャッ》


｢奏乃ー！｣

そのドアを開くなり、

ズシッと私の体に重みがかかる。


｢それ、驚くから。優杏。｣

いつものように

突然私に飛び付いてくるのは、

勿論、優杏だ。


｢いいじゃぁん♪奏乃かぁわいんだもん♪｣


｢……。｣


｢…え、何その顔。｣

優杏は、相変わらずこんな感じ。


｢優杏ー。奏乃が呆れてるぞー。｣


｢ちょっと翡翠！

そんなわけ無いでしょ!?｣


｢あぁー、うっせぇな。｣


｢…！何だと碧眞ぁー(*｀Д´)ノ!!」


｢だからうるせぇって。｣

無論、翡翠君も碧眞君も変わらない。


｢……。｣

目の前で繰り広げられる口喧嘩を

私が傍観するのも変わらない。


｢あいつら…よくもまぁ毎日毎日

痴話喧嘩して飽きないよなぁ。｣


｢痴話喧嘩って…まぁ、そうだね。」

確かに痴話喧嘩だな。


だってあの２人、両想いらしいし。