Diva~見失った瞬間から~
………相澤奏乃。16歳。
現役女子高生(2年)。
何故か今、葉月君の家の前に居ます。
「………でか。」
葉月君の家…物凄くでかいよ。
「んー、身長に合わせてんじゃね。」
絶対違うと思います。
「て、私中に入って良いの?」
「え、何が。」
「………。」
「………?」
ヤバい、どうしよう。
沈黙になっちゃっよ。
「あー…家族とかのこと?」
沈黙を破ってくれた葉月君の言葉に
私は首を縦に振る。
「居るか分かんねーけど、
彼女って言えば別に何の問題も無い。」
「………………そう…?」
…"彼女"、か。本当に私が
葉月君の"彼女"で良いのかな。
葉月君から告白を受け、私も告白して、
私達は一応あの日から付き合っている。
凄く格好いいし、優しいし、
私自身凄く葉月君のこと好きだけど…
私なんかが
"彼女"で良いのかなぁとか思う。
「……カナ。」
「……ん、え。」
ふわり。
頭に温かい重みを感じた。