Diva~見失った瞬間から~
「カナは可愛いから。」
葉月君は微笑んだ。
「…や、な、えぇっ?」
突然何を言うんだこの人。
「鈍いし、ツンデレだし。」
「鈍い…、つ、ツンデレ…!?」
何なにナニ。
え、私、ツンデレなの?
今ツンデレって言葉を
発したのは葉月君なの?
「良いから中に入るぞー。」
「ちょっ…えぇっ。」
躊躇う私に対して
葉月君はどんどん前へ進む。
足が長い分凄く早く感じる。
「………ま、待って…。」
置いていかれるのは勘弁なので、
私は葉月君の後を付いていった。
《ガチャッ》
「入れって。」
「う、うん…。」
私は躊躇いながらも豪邸の中に入った。