Diva~見失った瞬間から~
恥ずかしい…(泣)。
私は下を俯いた。
「カナ。」
スッ…と葉月君の手が私の顎に伸びる。
「ぅひゃっ。」
俯いた私の顔は葉月君の手によって
角度を変えられてしまった。
「は、葉月く…っ…。」
「喋んな。」
「……っ…。」
息が止まる。
甘い、深い、熱に取り込まれる。
息が苦しいハズなのに私には心地良い。
幸せに浸ってしまっている時間。
葉月君と触れ合うのはまだ恥ずかしい。
けど、全然嫌だなんて思わない。
私はもう、葉月君に溺れてる。
「…誕生日おめでとう、カナ。」
「……っは…っ…あ、ありがとう…っ。」
きっと今の私の顔は凄くだらしない。
幸せの余韻にどっぷり浸って…
それでいて顔は真っ赤だと思う。