Diva~見失った瞬間から~

「――…。」

この2ヶ月間、

ずっとこの日の為に準備を重ねてた。


まずは歌詞を創って、曲を創って。

後はひたすら歌って、歌って、歌って。


今ここで言葉にしてみれば

簡単な作業だったかも知れないけど、

3年間のブランクの有る私には

少しキツいと感じるモノも有った。


でも、曲を創る時の

何とも言えない高揚感は、

少しも鈍ることなく当時のままだった。


初めはピアノ伴奏だけの予定で、

でも碧眞君が

手伝ってくれると言ってくれた。


そのせいか、いつの間にか私の計画を

優杏と翡翠君も知ってしまって、

結局最後はバンドの形になった。


「……メリークリスマス、葉月君。」

今日は、勇気を出して一歩踏み出す。

その為に歌を創って、

葉月君に伝えたかった。


不器用な私は、

真っ直ぐに伝えられないから

言葉を音に乗せて、葉月君に伝えた。


"感謝"と、"前進"。

大きくこの2つを私は伝えたかった。





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