Diva~見失った瞬間から~
「……て、あれ。
奏乃もピアス付けてるよね?」
「え、あ、うん。」
さらさらの髪の毛の隙間から、
輝くオレンジのピアスがたまに見える。
「……ピアスかぁ。
ピアスっていくらするの?」
「え?あ、優杏は付けてないんだ。」
「だって耳痛いし。
でも碧眞は付けてるし!」
「ピアスは…安いのなら千円ちょっと?
高いヤツはホントに高いね。」
………高い…。
「奏乃のはいくら?」
今奏乃が付けているオレンジのピアスは
綺麗でカッコいい。
奏乃のイメージにもぴったりだし。
「え、これ?
多分…3万円ちょっとかな…?
(私が葉月君に買ったのと同じなら…)」
3万Σ( ̄ロ ̄lll)!?
ゼロ一体幾つ!?よ、4つ!
「な、何も高くなくても良いじゃん。
それに碧眞君だったらピアスより
もっと似合いそうなのあると思うよ。」
「……………例えば?」
「え?そうだなー…。
私が優杏だったらー……
ブレスレットとか?」
……………………ブレスレット…。
でも時計とかしてたら
ジャラジャラに…。
「碧眞君、手首に時計してないし。」
「…観察力有るね、奏乃って。」
「え?そう?」
鈍感のくせに…。
変なとこ敏感だなぁ。