Diva~見失った瞬間から~
「はぁー…。」
「…優杏、また溜め息ついてる。」
そりゃあつきたくもなるよ…。
「どうしたの?
今日は待ちに待った日じゃん。
プレゼント家に忘れたの?」
「んなワケあるかぁっ!」
「え、あ…はい。」
ただでさえソワソワと落ち着かないのに
奏乃がしょうもないこと言うから
思わず声を張ってしまった。
…奏乃、あれ本気で言ってんだよね。
私を馬鹿にしてるわけじゃ
無いんだよね。
「優杏さ、今日はプレゼント渡して、
碧眞君とイチャイチャするの?」
「まぁ…ってはぁっ!?」
何言ってんのこの子!?
「あれ、碧眞君はそう言う奴だって
翡翠君が言ってたんだけど。」
「……………翡翠、殺す。」
「まぁまぁ。とりあえず
碧眞君とイチャイチャしなよー。
今日は優杏達以外は帰るし。
事務所には碧眞君と優杏だけだよー。」
「………。」
初耳なんだけど。
《ガチャッ》
「あー、眠い…。」
………、
何でこのタイミングで現れる、碧眞。
「あ、碧眞君。今日も眠そうだね。」
「あー、今日の講義
割と好きな部類だったから。」
「あ、そうなんだ。
じゃあ起きてたんだ。」
「まぁな。」
……普通に碧眞と
会話が出来る奏乃が少し羨ましい。
私の性格上…
いつも碧眞と話をしようとすると
口喧嘩になるから。
「あ、私これから用事が。
じゃあね、碧眞君。…優杏も。」
「おー、またな。」
「………ばいばい。」
後から私の名前を
付け足すように呼ばれた。
…あれ、わざと?
わざとだったら中々性格悪いよ奏乃。
《ガチャン》
奏乃が通ったドアが閉まった。
私は必然的に碧眞とは2人きりになる。
「「……。」」
………き、緊張する(汗)。