Diva~見失った瞬間から~

……それから約15分は拷問だった…、


どうやら時鶴は、

私に化粧をしたかったらしく

自らの化粧ポーチを取り出すと、

途端に私の顔に色々な感覚が走った。


くすぐったくて、たまに身をよじると、


「奏乃っ!動いちゃダメッ!!!!」

って怒られた。


そして15分くらいたった今。


「完成っ!きゃあっ(〃∇〃)!

奏乃…写メ撮りたいくらい可愛いよぉ♪」


「世辞はいらん。」

バッサリと言い切る私。


「むぅ。ホントなのにぃー。」

どう見ても今の時鶴の方が可愛いって。

「むぅ」とか可愛すぎだから。


「えいっ。」


《カシャッ》


「は?(゜д゜)」


「うん。上手く撮れた♪」

待て待て待て…。今一体何をした?


因みに化粧をするために今、

私は眼鏡をしていない。

で、視界がぼやけて良く見えない。

時鶴の表情は何となく分かったけど…

今時鶴が何をしたのかは

よく見えなかった。


……まぁ、今の音で大体想像付くけど。


「時鶴。今の今すぐ消せ。」


「えぇっΣ(-∀-;)!?イヤッ!!」

イヤッて…。

とりあえずコンタクト入れよう。

全く見えない。視界が緩すぎる。


私は洗面所に行きコンタクトを入れて、

視界がクッキリとしたのを確認して、

またリビングに戻った。





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