Diva~見失った瞬間から~
「「「……すみません…でした…。」」」
「え…あ、はい。」
ビックリ。突然謝ってくるなんて。
「分かったんなら、
さっさとどっか行って。
2度とその顔この子に見せないで。」
「「「…は、はい…。」」」
コソコソと、
1年生3人組は去っていった。
奏乃…強すぎ…。
「大丈夫?時鶴。」
3人の姿が見えなくなると奏乃は、
すぐに振り向きあたしの方を見た。
「あたしは大丈夫…って!
ぶたれたの奏乃じゃん!大丈夫!?」
奏乃の左頬を見ると、赤くなっていた。
しかも。
「ちょっ!
頬っぺたから血出てるじゃん!」
奏乃の白くて綺麗な頬から
赤い鮮血が流れていた。
「え、やっぱり切れてた?
ったくあの1年…
爪鋭すぎなんだけど。」
傷がある本人は、全く気にしてない。
どうしよう、あたし…天瀬君の奏乃に
傷付けちゃったよぉ(泣)。
「と、取り敢えず保健室行こ!
これで頬っぺた押さえてて!」
あたしは奏乃にポケットから
出したハンカチを渡した。