Diva~見失った瞬間から~
普段はカッコいい印象が強い彼も、
寝顔は無防備であどけない。
「ねぇ、葉月…。」
出逢って何年経ったかな。
「私が初めて葉月の歌を聴いたとき。」
何年経っても、私達は変わらないね。
「私はもうその瞬間から、
葉月に恋してたのかもしれない。」
でも、もし変わった所があるとしたら。
「葉月。葉月。」
それは…。
「愛してるよ。」
私達の、家族が増えたこと。
「…今日は大胆だな、奏乃。」
「…………え?」
まさか言葉が返ってくるとは
思わなかった。
てゆうか、寝てたんじゃ…。
「は、葉月…いつ起きたの…?」
「奏乃が笑ってた頃から?」
「…………えぇ…。」
頬に熱が籠るのが分かる。
だって、恥ずかしすぎる。
初めから全て、聞いてたなんて。
「奏乃。」