Diva~見失った瞬間から~

……一応、蒼空君ん家なんだけどなぁ。

普通に使っちゃってるわ、私。


「時鶴。さっき写メ撮ったでしょ。

消して。」

で、リビングに居る時鶴を説得(?)。


「えぇーっ( ̄^ ̄)。イヤッ。」

イヤッじゃないし…(汗)。

仕草と顔は可愛いけど

今回は私引き下がらないよ。


「消しなさい。今すぐ消さないと

ケータイ奪い取ってでも…。」


「絶対イヤァァッ!!」

こんのぅ…(怒)。

私は時鶴にジリジリと近寄る。

勿論、携帯を奪取するために。


「「………。」」

約30秒間、

私達の間に沈黙が流れたその時。


《ピーンポーン》


「「………へ。」」

インターホンが、鳴った。


『だからっ。何で自分の家に入るのに

インターホンが必要なんだよ。』

玄関の様子を映し出すモニターから、

蒼空君の声がする。


『いや、つい。』

この声は…?

アレ、何か聞き覚えがあるような…?


「ヤバい(;・∀・)。奏乃!!急げぇ!!」

時鶴は手に収まりきらない程の

クラッカーを持って私に言ってきた。


…その手に持っている

大量のクラッカーは…。


「ホラホラッ!!奏乃!!早く持って!

1人3個だよっ!蒼空君がリビングに

入ってきたらパアンッ!だからねっ!?」


「う、うん…。」

3個って…出来るかな、私。


《ガチャッ》

そう思っている間に

玄関のドアが開く音が。


「時鶴ー?どこに居んの?」

蒼空君だ。時鶴…何か愛されてるな。

時鶴を呼ぶ声が甘い。甘過ぎる。


……足音が近付いてくる。

そして。


《ガチャッ…》


「時鶴?」

リビングのドアが開いた。


その瞬間、

私はクラッカーから伸びている紐を

グイッとおもっいきり引っ張った。


《パァンッッ!!!!》

…指の股に挟んで無理矢理3個同時に。


「うおっ!?Σ( ̄□ ̄;)」

……てか、

クラッカー鳴らしたは良いけど、

この後ってどうすんの??





< 46 / 500 >

この作品をシェア

pagetop