Diva~見失った瞬間から~
……一応、蒼空君ん家なんだけどなぁ。
普通に使っちゃってるわ、私。
「時鶴。さっき写メ撮ったでしょ。
消して。」
で、リビングに居る時鶴を説得(?)。
「えぇーっ( ̄^ ̄)。イヤッ。」
イヤッじゃないし…(汗)。
仕草と顔は可愛いけど
今回は私引き下がらないよ。
「消しなさい。今すぐ消さないと
ケータイ奪い取ってでも…。」
「絶対イヤァァッ!!」
こんのぅ…(怒)。
私は時鶴にジリジリと近寄る。
勿論、携帯を奪取するために。
「「………。」」
約30秒間、
私達の間に沈黙が流れたその時。
《ピーンポーン》
「「………へ。」」
インターホンが、鳴った。
『だからっ。何で自分の家に入るのに
インターホンが必要なんだよ。』
玄関の様子を映し出すモニターから、
蒼空君の声がする。
『いや、つい。』
この声は…?
アレ、何か聞き覚えがあるような…?
「ヤバい(;・∀・)。奏乃!!急げぇ!!」
時鶴は手に収まりきらない程の
クラッカーを持って私に言ってきた。
…その手に持っている
大量のクラッカーは…。
「ホラホラッ!!奏乃!!早く持って!
1人3個だよっ!蒼空君がリビングに
入ってきたらパアンッ!だからねっ!?」
「う、うん…。」
3個って…出来るかな、私。
《ガチャッ》
そう思っている間に
玄関のドアが開く音が。
「時鶴ー?どこに居んの?」
蒼空君だ。時鶴…何か愛されてるな。
時鶴を呼ぶ声が甘い。甘過ぎる。
……足音が近付いてくる。
そして。
《ガチャッ…》
「時鶴?」
リビングのドアが開いた。
その瞬間、
私はクラッカーから伸びている紐を
グイッとおもっいきり引っ張った。
《パァンッッ!!!!》
…指の股に挟んで無理矢理3個同時に。
「うおっ!?Σ( ̄□ ̄;)」
……てか、
クラッカー鳴らしたは良いけど、
この後ってどうすんの??