Diva~見失った瞬間から~
「桜ー。迎えに来たぞー。」
そのドアから現れたのは黎琉だった。
そして黎琉は桜にせっせと近付く。
黎琉、本当に桜大好きだね。
「歌音。」
……………?
あれ、今、誰か私を呼んだ?
「あ、お兄ちゃん。」
あぁ、桜のお兄さんか…。
…………………。
って、桜のお兄さんって楓だし!
のぉ…(;´д`)。
「歌音、聴こえてる?」
ふわっとバニラの香りがした。
「か、楓…。」
私には近付く楓に、
私の心臓は大きく脈を打つ。
「なんだ、聴こえてるじゃん。」
微笑む楓の顔は凄く綺麗。
何年も見てると思ってたけど、
最近は大人っぽさが出てきて、ヤバい。
「お兄ちゃん、歌音を迎えに来たんだ?」
むすっとした表情で桜は言う。
「あぁ。俺の歌音だし?」
「だから歌音は私の歌音なの!」
「聴こえねぇなぁ。」
「……(#`皿´)!」
え、何この兄妹。怖い。
てゆうか桜…黎琉はどうしたの…(汗)。
黎琉の方を見ると
黎琉はいつものことだと言わんばかりに
この2人の言い合いが
終わるのを待っている。
桜の彼氏も楽では無いらしい。
《グイッ》
「ひゃぁっ!」