Diva~見失った瞬間から~
「……奏乃、天瀬君のこと"葉月君"って
呼ぶようになったの!?」
物凄い剣幕でこっちにズイズイと
迫ってくる時鶴。
近すぎる顔も、
凄く綺麗に整っているモノだから
軽く自己嫌悪に陥る。
「一応…。
名字イヤだって言われたから…。」
「ええぇぇぇぇえぇえっっΣ( ̄□ ̄;)!?」
キーーーーン……。
教室全体に時鶴の声は響き、
教室に居る同級生達は皆驚いた様子で
私と時鶴の方を見てくる。
その痛いほどの視線に気づいたのか、
時鶴は「あ、すみません。」と言って
軽く頭を下げたのだった。