Diva~見失った瞬間から~
蒼空君が
試合をしているグラウンド(?)は
結構駅から近かった。
で、あれだけ早く早くと
時鶴が急かしていた割には…
到着した時、
時間には結構な余裕があった。
「……時鶴…。
まだ時間大丈夫じゃんか。」
「え、そうかな?まぁ良いじゃん!」
…………えー。
そりゃあ…時鶴は良いだろうけど…。
だって。
「あっ!蒼空くーーーんっ!!」
時鶴には蒼空君が居るから。
時鶴は蒼空君を見つけるや否や、
疾風の如く俊足で蒼空君の所に行った。
……てか、選手の所に行って良いの?
思いっきり他校生だし…。良いの?
「奏乃もおいでよーっ!」
思いっきり手を
ブンブンと降っている時鶴。
勿論、突っ立っている私に向かって。
……地味に恥ずかしいわぁ。
私はコソコソと、
出来るだけ目立たないように
時鶴と蒼空君、
そして蒼空君のチームメイトが
居るベンチの方へ行った。