Diva~見失った瞬間から~
「いってーっ!何すんだよっ!?」
ソレは、
目の前のチャラ君(←奏乃命名)の頭を
誰かが叩いた音だった。
誰が叩いたのかは、分からない。
丁度チャラ君で隠れている。
蒼空君かな?いや、違うな。
誰だろう?
「試合前に
堂々とナンパしてんじゃねーよ。」
…………ん( -_・)?
聞いたことがある声。
突っ掛かりが無く、
サラサラと流れるように滑らかで、
それでいて脳に直接響く美声。
………この声は…。
「……ん?カナ?」
その声で自分を呼ばれると…
"カナ"と言われると、
その声がやはり脳に直接響いてきて、
ビクッと身体が反射的に反応する。
………声、綺麗すぎ。
「誰が絡まれてるかと思えば、
カナだったのか。」
"カナ"。
今この世界で私をそう呼ぶのは、
1人しか居ない。
「えっ(゜ロ゜)!?何だよおい、
奏乃ちゃんと知り合いなのかよ!?
葉月っ!!」
そう。そこに居たのは葉月君だった。