Diva~見失った瞬間から~
ギギギ…という音が聞こえそうなくらい
私はゆっくりと腕を掴まれた方を向く。
「………( ☆∀☆)。」
見なかったことには出来ないだろうか。
私の腕を掴んだのは、
まぁ予想通り、時鶴だった。
何この子。顔怪しすぎなんだけど。
てか蒼空君と
イチャついてたんじゃないのかよ。
「奏乃?ちゃんと報告してね?」
「何のですか。」
いかん。意味不明。
「何って、進展具合に決まって」
「なぁなぁ!時鶴ちゃん達って、
蒼空と葉月とタメなんか?」
おぉ、
チャラ君が見事に時鶴の言葉を遮った。
今回ばかりは、グッドタイミングと
称えるよ、チャラ君。
「………( ̄^ ̄)。」
一方の時鶴はご機嫌ななめだ。
まぁ、話の邪魔されたようなもんだし。
仕方ない、と私はチャラ君の方を向き、
なるべく自然体で答えた。
「いいえ。私と時鶴は、
蒼空君と葉月君の1つ下。高2です。」