Diva~見失った瞬間から~
その私の言葉を聞いた瞬間、
蒼空君と葉月君以外の
チームメイトさん達は
一瞬にして固まった。
…………え、私何か変なこと言った?
「………年下…?」
「……………はい。」
チャラ君も
目を丸くして私と時鶴を見ている。
「…………蒼空って…
年下好みだったのか…。」
え?何それ。
チャラ君が
1人でうんうんと頷いて…いや、
蒼空君と葉月君以外皆頷いてるし。
「…………?」
話が読めない私と時鶴。
「あぁ、ごめんよ。いやぁ、
蒼空が年下好きだと思わなくて。
時鶴ちゃんも奏乃ちゃんも
大人っぽいから…
俺、てっきり大学生かと。なぁ?」
チャラ君の言葉に蒼空君と葉月君以外
皆頷いていて。
「………え?」
私は驚きを隠せない。
大人っぽい。
大人っぽい??
私は基本、喋らないし、
何事に対しても素っ気ないから、
大人っぽいと言われたことは
何度かあるけど…。
でも、時鶴って…大人っぽい……?
「ホラッ!お前達何してる!!
もう試合始まるぞ!?」
困惑ってゆうか何てゆうか…。
よくわからない感情(?)を
抱いてる内に、
蒼空君達のサッカーの試合が
始まろうとしていた。
《ポフッ…》
へ。
頭に優しくて温かい感触。
なんて、心地良い。
ふと、顔を上げると。
「じゃあカナ。試合終わるまで
ちゃんとここに居ろよ?」
心地良い感触は、葉月君の手だった。
何だろ…
頭に手を置かれてるだけなのに、
大きな安心感に包まれる感じがする。
「……………うん。」
私は、無意識に頷いていた。