Diva~見失った瞬間から~
やはり、授業は短い。
午後も瞬く間に終わってしまった。
で、帰りのSHRも終わり、放課後。
ザワザワとしている教室で、
いつも真っ先に聞こえる声が
今日は聞こえてこなかった。
私は、席を立ち、ある席に向かう。
そう、時鶴の席だ。
「時鶴。」
「あ…奏乃…。」
時鶴はケータイを握っていた。
コイツ…蒼空君とメールしてたな。
「時鶴。蒼空君と今日会えそう?」
「う、うん…。今日部活休みで、
迎えに来るって…。」
「そう。」
じゃあ私は帰るか。
カップルの邪魔はしたくないし。
「奏乃ぉー!もし蒼空君に
ダメって言われたらどうしよぅ…。」
言われない。絶対に言われない。
てか、蒼空君は言えないと思われる。
「いーから、ちゃんと話をすること。
返事は?」
「うぅー…。」
可愛いな…まったく。
結局私は蒼空君が来るまで時鶴といた。
で、蒼空君が来てから帰った。
まぁ、結果はOKだったらしいけど。