君への小さな想いを掲げて *my first love*
「…あの…」
私が問いかけるよりも前にトベヤマくんが口をひらいた。
何故か少しだけ気まずそうだ。
「藤宮の人ですよね?」
「…。」
小さく頷くと、トベヤマくんは確認するかのように目を開いた。
「もしかして、受験の日の帰り俺と会ってたりしてますか?」
「…はい。」
今度はちゃんと口で返事をする。
トベヤマくんはそれを聞くと、やっぱりとでもいいそうな感じで頬をポリポリ掻いた。
「大学受験とか言っちゃって…すいません。」
「あ、いいですよ。デカイからよく高校生だって間違えられてましたから。今はもう高校生ですけど。」
苦笑いして返すと、トベヤマくんもちょっと表情が和らいだ。
「えっと…同い年だしタメでいーのか。俺は、江ノ原高校1年の戸部山光…。家を数える戸っていう字に部活の部、それで山って書いて戸部山。名前はコウって呼んで光って書く。」
「私も…言わなくちゃだめですか?」
「…言いたくない?」
「っあ…。えと高野瀬…希凛…です。コウヤと書いて高野と読み、浅瀬の瀬で高野瀬、名前は希望の希に凛々しいとかいて希凛です…」
私が問いかけるよりも前にトベヤマくんが口をひらいた。
何故か少しだけ気まずそうだ。
「藤宮の人ですよね?」
「…。」
小さく頷くと、トベヤマくんは確認するかのように目を開いた。
「もしかして、受験の日の帰り俺と会ってたりしてますか?」
「…はい。」
今度はちゃんと口で返事をする。
トベヤマくんはそれを聞くと、やっぱりとでもいいそうな感じで頬をポリポリ掻いた。
「大学受験とか言っちゃって…すいません。」
「あ、いいですよ。デカイからよく高校生だって間違えられてましたから。今はもう高校生ですけど。」
苦笑いして返すと、トベヤマくんもちょっと表情が和らいだ。
「えっと…同い年だしタメでいーのか。俺は、江ノ原高校1年の戸部山光…。家を数える戸っていう字に部活の部、それで山って書いて戸部山。名前はコウって呼んで光って書く。」
「私も…言わなくちゃだめですか?」
「…言いたくない?」
「っあ…。えと高野瀬…希凛…です。コウヤと書いて高野と読み、浅瀬の瀬で高野瀬、名前は希望の希に凛々しいとかいて希凛です…」