君への小さな想いを掲げて *my first love*
矢杉くんの言葉に頭にまっ先に戸部山くんが浮かぶ。
チビッちゃくて、可愛い…。

「戸部山光っつんだけど。名前はまあ、普通だよなぁ」

矢杉くんが言った一言に完全に足が止まった。
矢杉くんは私の方に振り向き、目を見開いている。

「どうか、した?」

「あ、いや…戸部山くんなら、知ってる。」

「え!?マジで?ドコで知り合った?つか世の中狭いもんだな」

「…なんかその、いろいろと」

「へぇー。すっげぇ偶然。つか光って女と話すタイプじゃねぇからびっくりだ。」

…何か、そんなこと聞いたら嬉しくなっちゃう。
そんな戸部山くんと話せた私が特別みたいで。

「…つか、話してる間にココ来ちゃったけど」

矢杉くんは目の前の小さな喫茶店を指指した。

「じゃ、ここにする?」

「おー。」





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