君への小さな想いを掲げて *my first love*
ちょっと照れくさそうに優くんを睨む戸部山くん。
宮野さんが戸部山くんにベッタリ…。

「矢杉くん!もうふざけるのやめてよ!」

「ちっちゃい宮野さんに言われても全然怖くねー」

「う。」

宮野さんは優くんに言われて傷ついたように顔を歪めた。

…2人は両想い?
戸部山くんと宮野さんは、両想い?
そうなの?

「あ、電車もうすぐ来ちゃいそうじゃん。メアド交換しよーぜメアド。宮野さんと光のは皆互いにもってっからあとは希凛のメアドだけ。ほい、携帯出して」

「え、あ…うん」

携帯をとりだすと、優くんはひょいっと私の携帯をとりあげて、ベンチに座る2人に赤外線で送っていた。

戸部山くんが携帯を出したときは不思議と胸が高鳴ってしまった。

「最後に俺ねー…おけ。はいよ。矢杉優、戸部山光、宮野日和。」

「ありがと…。」

携帯をひらけば、3人多くなった電話帳。
…そう言えばた行の人の連絡先もらうの、戸部山くんが初めてだ。
そう思うと顔はフーっと赤くなる。

「あ、そんなにメアドもらえて嬉しかった?」

「え?あ、いや…」

「光は全然メールしてくんねぇけどな。宮野さんとはあんまメールしないんだけど。希凛なら宮野さんとよくメールしそうだよな。あ、俺ともメールしろよな」


「時間、あれば。」

「高野瀬さ…ううん、希凛ちゃん、もしよかったらメールしてください」

「あ、うん。」







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