君への小さな想いを掲げて *my first love*

「あー…ごめん」

「ま、いーけど。…ってことは宮野さんともメールしてねーみたいだな」

「あー…うん。」

昨日、メールの文章は書いたもののどんな返信がくるか色々想像して、結局送信ボタンは押さずじまい。

勿論、戸部山くんにもメールなんて…出来るわけない。

「頑張らねーと。恋はアタック！って良く言わね？」

「何、ソレ。」

「なんか女子の会話で聞いたことあるよーな気がすんだよなぁ…」

そういいながらぷくっと頬を膨らませる優くんにクスリと笑う。
恋はアタック…ね。

何も知らない私がいきなりアタックしても戸部山くんはドン引きとかしちゃったり…。

ていうか、まずアタックする勇気すらない。

「ま、ガンバ。俺、何できるかわかんねーけど」

「うん…。」

「あ、でもやっぱアレだな、恋愛は自分で進展させてこそ恋愛！俺、ちょっとしか助けてやらねーことにした」

「別に助けてとは言ってないけど…」

「俺が言ったからいんだよ。」

優くんはニヤっと笑って、携帯をいじり始めた。
…自分で進展させる、か。

私に出来るかな。