君への小さな想いを掲げて *my first love*
戸部山くんは舞さんから逃げるようにエレベーターに飛び乗った。
エレベーターのドアがしまりかけたとき、おんぶされたまま振り返り、舞さんに頭を下げる。
舞さんは嬉しそうに手を振ってくれた。
「ごめん。変人で。」
「ううん、全然」
笑いながら顔を横に振ると、着いたのか、エレベーターのアナウンスが流れる。
『4階です』
エレベーターのドアが開くと、戸部山くんはエレベーターの横にあった上へ続く階段を登り始めた。
「屋上?」
「ああ。結構景色いーよ」
屋上へ続くドアを開くと、冷たい風がひゅっと私の頬を掠めた。
あ、結構暗くなってきたな。
「…親父。」
「おぉ。光、早かったじゃねぇか。で、患者さんとやらはその子?」
「ああ。」
目の前に、おぶられている私と同じ目線の男のひとが立った。
口にはタバコをくわえている。どうやらこの人が戸部山くんのお父さんらしい。
「初めまして。戸部山医院の院長、戸部山慎二です。話は光に聞いたよ。大変だったね。簡単に傷の手当てと、一応、レントゲンとらせてね。」
エレベーターのドアがしまりかけたとき、おんぶされたまま振り返り、舞さんに頭を下げる。
舞さんは嬉しそうに手を振ってくれた。
「ごめん。変人で。」
「ううん、全然」
笑いながら顔を横に振ると、着いたのか、エレベーターのアナウンスが流れる。
『4階です』
エレベーターのドアが開くと、戸部山くんはエレベーターの横にあった上へ続く階段を登り始めた。
「屋上?」
「ああ。結構景色いーよ」
屋上へ続くドアを開くと、冷たい風がひゅっと私の頬を掠めた。
あ、結構暗くなってきたな。
「…親父。」
「おぉ。光、早かったじゃねぇか。で、患者さんとやらはその子?」
「ああ。」
目の前に、おぶられている私と同じ目線の男のひとが立った。
口にはタバコをくわえている。どうやらこの人が戸部山くんのお父さんらしい。
「初めまして。戸部山医院の院長、戸部山慎二です。話は光に聞いたよ。大変だったね。簡単に傷の手当てと、一応、レントゲンとらせてね。」