君への小さな想いを掲げて *my first love*
【ド】好きだから







「にしても光といい感じじゃん」


「え。」


戸部山医院で診察してもらって1週間。

幸いなことに、不良に踏まれた指の靭帯が傷んでいただけで、どこも骨折はしていなかった。

顔の痣は完治してないけど、痛みは引いてきた。

診察の後、戸部山くんのご両親が夕食を一緒に、と誘ってくれて、あの時は頭が真っ白なまま夕食を一緒に食べたことを覚えている。


それからのこと。
戸部山くんともよく話すようになり、夕食に誘われることもあった。
どうやら私は戸部山くんファミリーに気に入られてしまったらしい。

「家に夕食誘われるとか…脈アリじゃね?」


「…ないない。戸部山くんのお母さんが私を誘うように、戸部山くんに言ってるんだよ。この前、戸部山くんに聞いた。」


「へぇー?」


目の前で怪しげに笑う優くん。

戸部山くんの好意で誘われたら、私はきっと調子に乗りまくる。


でも、絶対ないんだけど。


昨日、直接戸部山くんがお母さんに頼まれてること話してきたし。







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