君への小さな想いを掲げて *my first love*
「ていうか、なんで、苗字呼びなの?」


「あー…聞きたいですか、俺の昔話。」


「うん。」


「放課後な。お前のナイトがお前を返せと俺を睨んでる。」


えっ。
慌てて後ろを振り向くと、彩が優くんを呪いをかけるような目で見ていた。


ナイトって…。



「もう!最近希凛、矢杉とばっかいて、私つまんないよ」


彩は私と目が合うと、私の腕に自分の腕を巻き付かせた。

ピンクの頬が膨らんでいる。


相変わらず可愛い、私の幼なじみだ。


「わかったわかった。久々、フードコート行こっか。」


「そう来なくちゃ!!ベトベトくんの話聞きたいし!!」

「ベトベトじゃない!戸部山!!」



私が突っ込むと、彩は笑って、私の背中を押した。


そのあと、フードコートで彩に戸部山くんのことで尋問されたのは言うまでもない。









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