君への小さな想いを掲げて *my first love*
彼は真新しい制服を来て、前よりも少しだけ、大きく見えた。
…何か、カッコイイ…かもしれない。
そう思いながら彼にバレない程度にチラ見をする。
あの日と同じように黒いヘッドホンをして、目を閉じていた。
…睫毛、長い。
って、私ストーカーみたいじゃん。
やめよう。
彼から目を離し、ミュージックプレイヤーを取り出し音楽を選択していると、隣の車両から彼と同じ制服を着た男子数人と女子数人がガヤガヤと私と彼のいる車両に入ってきた。
その集団のうちの数人が彼に気づき、近寄る。
「トベヤマ発見!お前なぁ、入学式くらい一緒に行ってくれたっていいだろ?」
「…うっせ。」
「相変わらずひねくれたオチビだな。」
「…チッ。」
トベヤマ…。
確かにあの男子は彼のことをそう呼んだ。
きっと、苗字なんだろう。
「あ、今、何でこの車両来んだよ…とか思っただろ!」
「…当たり前だろ。何で朝から嫌な思いしなきゃなんねぇんだよ」
…何か、カッコイイ…かもしれない。
そう思いながら彼にバレない程度にチラ見をする。
あの日と同じように黒いヘッドホンをして、目を閉じていた。
…睫毛、長い。
って、私ストーカーみたいじゃん。
やめよう。
彼から目を離し、ミュージックプレイヤーを取り出し音楽を選択していると、隣の車両から彼と同じ制服を着た男子数人と女子数人がガヤガヤと私と彼のいる車両に入ってきた。
その集団のうちの数人が彼に気づき、近寄る。
「トベヤマ発見!お前なぁ、入学式くらい一緒に行ってくれたっていいだろ?」
「…うっせ。」
「相変わらずひねくれたオチビだな。」
「…チッ。」
トベヤマ…。
確かにあの男子は彼のことをそう呼んだ。
きっと、苗字なんだろう。
「あ、今、何でこの車両来んだよ…とか思っただろ!」
「…当たり前だろ。何で朝から嫌な思いしなきゃなんねぇんだよ」