君への小さな想いを掲げて *my first love*
笑顔は2人とも優しくて、お互いを見る目も優しくて。
そんな咲姫さんだけにみせる笑顔は私に見せる笑顔と全く違っていた。
「咲姫さんはきっといい人だよ。でも、会ったらその優しさを憎んでしまいそう。だから、私は諦めた。2人には幸せになってほしくて」
「俺と同じじゃん」
「え…?」
「ちょっと3人のは俺のとシチュが違うけど、2人の幸せを願って諦めようとしるのは何ヶ月か前の俺と同じじゃん。」
言われて、気づく。
優くんが味わった感情は今、私が味わっている感情と同じだということ。
こんなにも苦しい思いをして諦めた優くんのことを考えると、涙が頬を伝う。
こんなにも苦しい思いをしている自分のことを考えると、涙で視界がぼやける。
「泣いてもいいよ。俺も泣いた。」
「…」
優くんの暖かい腕に包まれ、私は優くんの胸に自分の顔を押し付けた。
諦める。
その言葉しか頭になかった。
「希凛」
「え?」
「…ニブチン。」
「え?は?」
「悟れ。こんなときに言うのはかなり馬鹿かもしんねぇけど、俺が好きなのは希凛…」
そんな咲姫さんだけにみせる笑顔は私に見せる笑顔と全く違っていた。
「咲姫さんはきっといい人だよ。でも、会ったらその優しさを憎んでしまいそう。だから、私は諦めた。2人には幸せになってほしくて」
「俺と同じじゃん」
「え…?」
「ちょっと3人のは俺のとシチュが違うけど、2人の幸せを願って諦めようとしるのは何ヶ月か前の俺と同じじゃん。」
言われて、気づく。
優くんが味わった感情は今、私が味わっている感情と同じだということ。
こんなにも苦しい思いをして諦めた優くんのことを考えると、涙が頬を伝う。
こんなにも苦しい思いをしている自分のことを考えると、涙で視界がぼやける。
「泣いてもいいよ。俺も泣いた。」
「…」
優くんの暖かい腕に包まれ、私は優くんの胸に自分の顔を押し付けた。
諦める。
その言葉しか頭になかった。
「希凛」
「え?」
「…ニブチン。」
「え?は?」
「悟れ。こんなときに言うのはかなり馬鹿かもしんねぇけど、俺が好きなのは希凛…」