虹の向こう







校門に着くと早速、先生が出てきた。









「遅刻だ、遅刻」




ハゲた近所のおっさんみたいな先生が私たちに向かって言った。






「はーいすいません」




見事に二人でかぶった。




二人で目を合わせてクスクス笑う。





「なんだ?」




「いえ」




若葉がそう言った。





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