【完】俺以外のヤツを好きになるの禁止。





廊下に出ると西内君の後ろ姿が見えた。


「に、西内君っ」


私は走って彼の制服の裾を掴んだ。




西内君は何も言わずに振り向く。


「あの……っ、い、今から何処に行くの……?」


理由とかちゃんと話したいし、あとでご飯を食べ終えたら話すことにした。



「…………何であんたにそんなこと言わなきゃいけねぇーの」



西内君が…………喋った!!
声、カッコいい……




……ってそんなこと言ってる場合じゃない!!



「あの……実は西内君に頼みたいことがあって、それについて後でご飯食べ終えたら話したいと思って……」


相変わらずの無表情に圧倒されながら、話す。


「………図書室」


ボソッと西内君が言った。


「図書室……か。わかった、後で行くね!!」


笑顔を西内君に向け、教室へ引き返した。
< 15 / 369 >

この作品をシェア

pagetop