【完】俺以外のヤツを好きになるの禁止。
廊下に出ると西内君の後ろ姿が見えた。
「に、西内君っ」
私は走って彼の制服の裾を掴んだ。
西内君は何も言わずに振り向く。
「あの……っ、い、今から何処に行くの……?」
理由とかちゃんと話したいし、あとでご飯を食べ終えたら話すことにした。
「…………何であんたにそんなこと言わなきゃいけねぇーの」
西内君が…………喋った!!
声、カッコいい……
……ってそんなこと言ってる場合じゃない!!
「あの……実は西内君に頼みたいことがあって、それについて後でご飯食べ終えたら話したいと思って……」
相変わらずの無表情に圧倒されながら、話す。
「………図書室」
ボソッと西内君が言った。
「図書室……か。わかった、後で行くね!!」
笑顔を西内君に向け、教室へ引き返した。