【完】俺以外のヤツを好きになるの禁止。
スーパーまでこんなに遠く感じるものだったっけ?
時間的には10分ぐらいしか経ってないのに、もう30分ぐらい歩いてる感じがする。
西内君と過ごす10分と一人で過ごす10分ってこんなにも違うんだと実感する。
「あ、未愛!」
あまり聞き慣れない声で呼ばれる。
振り返るとそこには、
「あ、麗奈ちゃん」
麗奈ちゃんがいた。
「どこか行く途中?」
「うん、おつかい頼まれてスーパーに行くの」
麗奈ちゃんは相変わらず可愛くて、今日はツインテールの髪をふわっと巻いている。
「お、奇遇だね!私もおつかいでスーパー行くの!」
「ほんとに!?」
「うん、だから一緒に行こー♪」
麗奈ちゃんが私に笑顔を向ける。
「うん!」
私も笑顔で頷いた。