【完】俺以外のヤツを好きになるの禁止。
改札口に行くと、妃奈ちゃんはもう来ていた。
「お待たせーっ!」
「もう、未愛遅いよ?」
待ちくたびれたように言う。
まだ、約束の時間になってないはずなんだけど…。
ま、いいや。
「ごめんごめん」
「さ、行こうか」
今日行くショッピングセンターは、2駅向こうの駅の近くにある。
電車に乗るの久々だぁ……。
切符を買い、ホームで電車を待つ。
「ねぇ…っ、未愛……あれ、西内じゃない?」
妃奈ちゃんがビックリした口調で向かい側のホームを指さす。
「へ……?」
妃奈ちゃんが指さした方に視線を向ける。
するとそこには女の子と腕を絡めて楽しそうに話す、西内君の姿。
私たちと同じ方向向いてるから、顔は横顔しか見えないけど……。
でも、西内君に見える。
「私、視力悪いからよくわかんないけど……」
妃奈ちゃんが目を細める。
「いや……あれ、多分西内君……。」
やっぱり……昨日見た写メは事実なのかもしれない。
しかも、昨日とはまた違う女の子っぽいし。
きっと……遊びだったんだよね。