【完】俺以外のヤツを好きになるの禁止。
でも……仕方ない。
西内君と一緒にいたこと、ばれちゃ困るもん。
「んじゃ帰ろっか」
「う、うん」
私は校門に向かいながらケータイを取り出し、素早く西内君に《ごめんね》とメールした。
「誰かにメール?」
関本君が笑顔で聞いてくる。
「あ、うん。と、友達……。」
とりあえず誤魔化した。
「そっか。てっきり彼氏とかかと……」
か、彼氏!?
この私に……!?
でも、私西内君と付き合ってるんだっけ……
「か、彼氏なんてありえないよ!!!」
実は彼氏いない歴と年齢が等しかった私。
で、やっとできた彼氏が西内君。
ほぼ強制だけど。
いつか好きな人と付き合えたらいいのになぁ…
私のことを本気で好きになってくれる人なんているのかな…
「あははっ、新垣やっぱり面白れぇーわ。しかも彼氏いないなんて意外。」
………え。
……関本君は何を言ってるの?
いるけど、別にお互い何の恋愛感情もない。
「いや、いなくて当たり前だよ」
私なんておっちょこちょいでバカで運動出来ないし……短所の塊だよ!?