魔物☆に恋して
・・・血?

マヤはあたしの背中に触れないように、

抱き上げて、ドアを蹴破る。

床が、幾つも盛り上がっていくのが見える。

何匹も、そこに現われようしてるんだ。

ぞっとした。

マヤに連れられて、外に出る。

家の寝室側に、巨大なクモの群れがあった。

あたしは短く息を吸い込んだ。

叫びがもれる。

マヤは、走るのをやめて振り返る。

「・・・もう、大丈夫だ」

マヤの見てる先を見ると、

クモの大群の中に、人影があった。

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