魔物☆に恋して
重々しくそこに立ち並んでいた彼らに、焦りが走る。

それからいっせいに、手に隠していてたカードを取り出した。

逃げる準備は万端。

それどころかシュンって誰かが消えて。

それをきっかけに、続いてみんなが先を争うように消えていく。

じっと見ていると、一人だけ、残った。

「紋章を押したら、いいんだね?」

訊いてみる。

「そうです。紋章に、触れればいい」

声がわなないてる。

あたしは、大きな身振りで、ノエルの腕に触れた。

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