魔物☆に恋して
ショックで、目の前の、湯気を吐くティーカップを見つめる。

と、自分の手が目に入った。

あたしの手。

そこに、マヤがくれた指輪がはまってる。

あ。

夢じゃない。

あたしはそっと指輪の手を、もう片方の手で握り締めた。

助けて。

マヤに、会わせて。

・・・こんな使い方は、出来ないんだろうか。

と、

コンコンと音がした。

無意識に、音に導かれて見る。

ガラスの向こう。


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