魔物☆に恋して

毒にやられて沈んじゃってる、なんてないよね。

でも、そうだとしても助けようがない。

ハラハラしてると、急に湖面が盛り上がって、


ザバッ。


マヤが出てきた。


「マヤ!!」

マヤは立ち泳ぎらしき泳ぎで近くの岸に向かって行く。

肩に、誰か抱えてる。

岸まで辿り着くと、乱暴に、

肩の誰かを押し上げて、自分も這い上がった。

押し上げられたヒトは、激しく咳き込んで、

それから、起き上がった。

でも、マヤは、ぐったりしている。

あたしは必死で駆け寄った。

「マヤ?マヤ!!」
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