魔物☆に恋して
「そっちのあんたは水は飲まなかったのか?」

「飲まなかった。

このヒトが、水が口に入らないようにしてくれたんだ」

「・・・で、自分は飲んじゃった・・・と。

あ、彼は任せて。

君は、自力で落ちた元の場所に帰って」

「・・・わかった」

彼はすごすごと出て行く。

目で見送っていると、

「オレは湖の精だ。ルイカっていう。君は?」

あたしは慌てて振り返る。

「サラ。彼はマヤ」

「彼のことは知ってる」
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