魔物☆に恋して
つい、残りを一気に飲み干してしまった。



楽しみがなくなってしまった。

彼は喋ってる。

勝手に、自分の話に白熱してる。

独りでも、充分楽しいんじゃないか。

そう思うと、体は立ち上がっていた。

「どうかした?サラちゃん」

あたしは紅茶代をテーブルに置く。

そうだよ、あたしは辛島 砂羅(からしま さら)で、

『サラちゃん』だ。

でも嫌いなんだな、その呼ばれ方。
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