イズミの主義


「ケータイ…」



小さな声で答える



「んじゃ、それで写真とって?それでチャラ」



そう言われてケータイのカメラを桐原に向ける



「はーい、撮るよ?」



「ちょ、ちょっと待って、泉はバカ?」




はぁ?



「この歳で記念撮影的な感じで1人で撮ると思う?」


「桐原のことだからついそうだと…」



すると桐原はわたしのケータイを取ってわたしの肩に腕を回して桐原の方に引き寄せる



それだけでわたしはドキドキする





「撮るよ?」


わたしと桐原に向けられたカメラ…





カシャっ




カメラを向けられると笑わないわけにはいかない




撮った写真を確認する桐原



「んーこの泉ちゃんチョーかわいいー」




とってもとってもチャラい声
感情なんてこもってないだろう




「この写メ送って?」
< 110 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop