イズミの主義
「泉」
これはすばやく謝るしかない
「ごめんなさい!」
すると肩に何かひんやりするものが落ちてきた
「あ、雨?」
そう言って空を見上げると
「うわー」
一瞬で地面を濡らす大雨になった
「泉濡れるから」
そう言って桐原は自分の上着を脱いでわたしの頭にかぶせる
「い、いいって」
そう言うとギロッと睨む桐原
今は完全にわたしが弱い…
素直に頭にかぶせると桐原は優しく笑ってわたしの右手をつかむ
そして走り出す
右手が異常に熱い…
少し前を走る桐原の背中がとても大きい…
でもこう思ってることが桐原にばれちゃいそうですぐに視線を自分の足元に戻す