イズミの主義




いったん閉めてまた部屋に入る


すんげー雨




「傘だけ借りてもいいですか?」



「いいけど、傘指す意味ないぐらいの雨じゃない?」



確かに…



「弱まるまでここいろよ」



「だいじょーぶ、だいじょーぶ」



そう言ってもう一度ドアノブに手をかけ外に出る



「わぁーー」




屋根がある廊下のはずなのに風邪により雨は真っ正面から襲ってくる




12階からなのか風の音がハンパナイ



「泉、いったん中入ろ」



そう言われてもう一度部屋に入る




傘は一瞬でボロボロ



「すいません…」




制服は一瞬でベチョベチョ…



「泉、ベチョベチョじゃんっ」




そう言ってケラケラ笑う桐原



…最低!



ちょっとでも心配したわたしがバカだった!




「とりあえず拭いて?」







素直にバスタオルを受け取る



「泉が風邪引く」


そう言ってわたしからバスタオルを奪い取り丁寧に拭いてくれる




「はい、どーぞ」




言われるままにさっきお邪魔したばかりの部屋にもう一度入った
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