イズミの主義




「いちようね」


いちよう友達ってことにしといてやる





「えーやだ」



はい?

わたしもやだよ



そう思ったときにはもう遅くてわたしはしっかり桐原に捕まっている



背中に感じる桐原の体温…




「泉の男にしてよ」



そう甘く耳元で言われるとわたしの心臓は強く跳ねる



で、でもこんなのに負けたらダメだ




「…だ、だからっ「一日で2回も振らないでよね」



わたしの言葉を遮って桐原は一瞬ギュッと強く抱きしめた



でもすぐにわたしは解放されて桐原の体温が少しだけ体に残っている




「泉チャン風邪引いちゃうから風呂入ってきて」



でもすぐにいつものチャラい桐原に戻るからわたしは何も言えなくなる


わたしの両肩をつかんでお風呂場へと連れて行く



「ちょ、ちょっと」



お、お風呂って…



「お風呂入らない!」




「こんなにぬれてるのに?」



う゛っ…



でも、男の人の家でお風呂って…




「テキトーに着替え置いとくからそれでも着て」



と可愛く首を傾げるイケメンには適わない…
< 132 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop