イズミの主義




「えっ、あ…


成瀬泉です」




「知ってる」



そう言ってわたしを睨むと後ろを振り返りスタスタと歩いていった






え、なんなの…



わたしなんかした…?



そして嫌な思い出が頭に浮かぶ








「なんなんだろうね、今の子」




「…う、うん」




「きっと、あれだよ


すんげぇー人見知りとか」





「…そ、そかな」



「あーもー!!
心配すんなって。成瀬に心配事なんて似合わねーぞ」




「なにそれ、褒めてんの?」




「いちような」




「いちようって」




そしてわたし達は笑いあう




少し気が楽になった





「また明日な」





そうしてわたし達は手を振り別れた
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