イズミの主義




これがフツーなんだって



「おぉー、お前らすまんな、ありがとう助かったよ

もう委員長たちは開会式の準備をしてくれ、
クラスのHRには参加しなくていいから」




「やったー、ラッキー」


そう言って無邪気に笑う桐原にキュンとする



開会式が近づいてくるとだんだん緊張が増してくる



何回も自分のセリフを心の中で唱える






チャイムが鳴ると生徒たちがゾロゾロと列を作り始める




あーーー、どうしよう




グランドの放送席となっているテントで、一人心を鎮める





するとポンッと頭に何かを感じた




見上げるとそこには桐原がいて、頭には桐原の掌があって




「泉、大丈夫そんな緊張すんなって

隣にはオレがいるし、なんかあったときは任せとけって」



そう言って朝礼台へ向かう桐原




なんであんな余裕なのよ



なんで緊張しないのよ



なんであんなかっこいいのよ



だから好きなんだよ、バカ




半分、いや完全に壊れたなわたし…



グランドに目を向けるとみんなの話し声は小さくなっててもう列も並び終えている



もう始まる雰囲気…





「じゃあ、二人始めてくれるかな」


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