イズミの主義
◆桐原のバカ
*啓*
テントに取り残されたオレと小森
「今日俺、告るから」
ぼそっと言う小森
「そう」
「俺、成瀬だけはあきらめねぇーから」
「…」
そんなの俺もあきらめれるわけねぇー
でも俺は泉に近づくこともできない
こいつの方が泉にとっていいかもしれない
そんな時、放送席の前を何人かの女が通った
「さっき見たー?成瀬今度は桐原君と手つないで歩いてた」
「「「マジーー?」」」
「あー見えて、男に手出すのは早いよね」
「ビッチなんじゃね?」
「あー、それで中学の時問題なってた」
「もうビッチじゃーーん」
「「「キャハハハハ」」」
はぁ?こいつら…
思わず立ち上がりそいつらの所へ向かおうとした時
「やめとけ」
そう言って小森が俺の腕を掴んで離さない
「勝手だろ、離せ」
「お前成瀬のこと考えろよ
これでお前があいつらに言ったら成瀬の立場がもっと悪くなるだろ」