イズミの主義



懐かしい声、懐かしい香り


そして懐かしい智樹のわたしをまっすぐ見る目




「俺、後悔してる。
泉を離したこと……

バカだけど離れて気づいた、俺、泉がいないとムリだ。俺のとこ戻ってきてくれないか?」



「…………」




???



「急にごめんな

今すぐ泉が戻ってきてくれるとは思ってない。時間かかってもどうしても泉とやり直したいから」


そう言ってポンっとわたしの頭に手を乗せて悲しそうに笑う



「じゃ、また」


そして後ろを向いて歩いていく




ん?



わたしの頭は完全についていけてない



でも、こんな時でも



頭に浮かぶのは



悔しいけど



ムカつくけど



桐原なんだ……
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