イズミの主義



「総合優勝は1組!」




「「「うわー!イェーイ!」」」




閉会式が始まって優勝したわたしたちのクラス、1組は大きな声で喜んでいる




でもわたしは、さっきの智樹の言葉が邪魔してみんなより出遅れている




智樹……


彼女さんと別れたのかな……



今辛くないのかな……



辛いのを紛らわすためにわたしにあんな事言ったんじゃないのかな……



本人に聞かなくてはわかるはずもなく、私の考えはループする





「…るせ、成瀬!」



「お、小森」



「閉会式終わってんぞ?クラス写真撮るから」



そう言うと小森は私の手を握って走り出す



「ちょ、ちょっと小森、手!」



そう言うと小森はもっと強く握る



手!手!手!手!手!手!



今日の小森ほんと変



「あ、小森ー!泉ちゃーん!こっちこっち」




クラスのみんなが見えると手は離され




「じゃみんな写真撮りますかー!」




何もなかったかのように小森はクラスの中心になる
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